皮膚科

当科の特徴

 当科では、皮膚科専門医4名で診療を行っており、皮膚科急性疾患から慢性疾患まで幅広く対応しています。帯状疱疹や蜂窩織炎などの皮膚感染症、類天庖瘡、天疱瘡などの水泡症、悪性黒色腫・皮膚悪性腫瘍切除・褥瘡ポケット切開、さらに全身症状を伴う中毒診、薬疹についても入院診療を行っています。
 外来では、乾癬、難治性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤の投与、光線治療として(全身型ナローバンドUVB2台、エキシマライト)を用いて皮膚リンパ腫、乾癬、白癬等の治療を行っています。また、皮膚・皮下腫瘍の日帰り手術も可能です。

診療内容

・さまざまな皮膚、毛髪、爪の症状について診療しています。
外来での一般診療に加えて、入院が必要となる皮膚疾患にも対応しています。

・外来では、乾癬、慢性じん麻疹、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、化膿性汗腺炎に対して、生物学的製剤による治療を行っています。特殊な治療であり使用するには様々な条件を満たす必要がありますが、長年皮膚症状によって悩まされてきた患者様も、非常に良好な効果を得られることが多いです。
・入院での治療を行うのは、主に皮膚感染症(蜂窩織炎・帯状疱疹など)、類天疱瘡、難治性皮膚潰瘍、中毒疹・薬疹、皮膚腫瘍の手術などです。
・“皮膚は内臓の鏡”と言いますが、皮膚の状態によって内臓の病気を発見できることがあります。また、他の病気の治療の副作用として皮膚症状が出現することも多いです。
総合病院の利点を生かして、他科と連携して治療を行っていきます。皮膚症状でお困りの際は、ぜひご相談ください。

皮膚科一般

  • 外来
    検査:皮膚生検、パッチテスト(パッチテストパネル・金属パッチテスト)、真菌検査など

    特殊な治療
    1. 生物学的製剤
      対象疾患:乾癬、掌蹠膿疱症、化膿性汗腺炎
      アトピー性皮膚炎、特発性慢性蕁麻疹
    2. 光線治療:ナローバンドUVB(全身型)、エキシマライト
      乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、菌状息肉症、悪性リンパ腫、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、尋常性白斑などに対して行っています。
    3. 難治性円形脱毛症に対する局所免疫療法
  • 入院
    ・皮膚感染症:蜂窩織炎、丹毒、帯状疱疹(下記参照)、カポジ水痘様発疹症など
    ・炎症性皮膚疾患の増悪:アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、中毒疹、乾癬、蕁麻疹など
    ・自己免疫性水疱症:水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡
    ステロイド投与、皮膚科軟膏処置、免疫グロブリン投与などを行います

    ・専門的処置を必要とする疾患:難治性皮膚潰瘍、褥瘡(ポケット切開)
    ・血管炎など安静が必要な疾患
    ・腫瘍切除(下記 手術の項参照)

    帯状疱疹は効果の優れた内服薬の登場により外来治療が主体ではありますが、発熱など全身症状を伴う方、皮疹がひどく自宅での処置が難しい方、痛みが強い方、合併症があり重症化のリスクが高い方などは入院加療を行います。特に痛みが強い方は麻酔科によるブロック注射を併用することができ、帯状疱疹後神経痛のリスクを減らすことができています。
  • 手術
    皮膚良性腫瘍、悪性腫瘍の手術を行っています。
    腫瘍の部位や大きさなどにより、外来日帰り手術、入院での局所麻酔・全身麻酔による手術に対応しており、植皮や皮弁術による切除後の再建も行っています。

    (悪性黒色腫、パジェット病など高度の専門性を要する皮膚がんや、治療に放射線照射や化学療法が必要な場合には熊本大学皮膚科・形成再建科と連携しています)

    2019年度 手術件数:238
    手術室での手術内訳
    皮膚良性腫瘍     59
    皮膚悪性腫瘍    33
    植皮術(全層、分層) 11
    デブリドマン     8

    リンパ節摘出      3

統計グラフ

主な入院症例数推移

皮膚科 主な入院症例数推移

手術症例数推移

皮膚科 手術症例数推移